リハビリ家屋調査 転倒しない寝室を提案する

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家屋調査

寝室の場所を検討するときは、入院前の寝室を使用すればいいのでは、と思う方もいると思います。
寝室の場所は一から検討することをお勧めします。】

このブログでは、「なぜ、寝室の場所から検討しなければならないのか?」について、詳しくご説明します。

ポイント

高齢者の転倒場所は、リビングと寝室が多い

浴室や階段よりも転倒件数は多い場所なんです。

寝室の事を考える場合、次の3点に注意してください

  • どの部屋を寝室にするか?
  • 部屋のどこにベッドを配置するか?
  • どのようなベッドにするか?
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部屋の選定

フロアの選定

1階の寝室がおすすめ

  • 夜間のトイレ回数が多い
  • 二階にトイレが無い住宅

特に、眠剤を使用している方が、階段を移動してトイレに行くことは転倒リスクが高くなります。

2階の寝室がおすすめ

  • 入院前と変わりなく生活できる

場所の選定

夜間トイレを考慮すると、トイレに近い部屋

夜間トイレに数回行くのであれば、トイレの近い部屋にします。

介護量、重度介護を考慮すると広い部屋

広い部屋の真ん中にベッドを配置することで、上下左右から介護ができるようになります。
また、オムツや医療・介護用品を置くことができるので便利です。

活動性を考慮すると陽当りの良い部屋

室内で過ごす時間が長い場合にも、明るい部屋は良いと思います。
また、朝から明るく日光が当たる部屋は、体内時計がリセットされます。
室内から外の人通りが見えれば、外出が不自由な場合でも、ご近所付き合いができることがあります。

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ベッドは部屋のどこに?

配置の検討

ベッドは、動線もよく検討して、部屋の中心に設置する事もあります。

ビビ
ビビ

部屋の中心にベッドを配置すると、上下左右から介護できます。
介護負担が軽減できます

配置の基本

基本的にベッドは、患側・術側・麻痺側が部屋の奥になるようにセッティングします。

生活上支障無ければ、反対向きにする事も可能です。
股関節人工骨頭置換術後で脱臼の心配が無ければ、術側が手前にくるようにセッティングしたケースがありました。

タンスや収納との動線が近く、着替をベッドに座って行う場合も想定する事もあります。

服を持って移動する場合は、荷物を持って、安全に歩く能力が必要です。

ベッドの向きは、北枕や仏壇の位置に注意してください
利用者さんや家族さんのお気持ちに寄り添って決めてください。

ベッドとマットレスの選定

  • 介護用ベッドの選定
    介護用電動ベッドはモーター数も合わせて必要性の確認してください。ADL自立に近い身体機能の利用者さんに3モーターのベッドは必要無いと思います。

    医療者や介護者が使用する場合は、どのような機能が必要なのか確認してください。入院中の介護の様子を観察しておくと参考になります。

    介護保険でベッドをレンタルできるのは、要介護2以上です。
    要介護1の利用者さんがレンタルする場合は、ケアマネさんにその必要性をしっかり説明してください。
    電動ベッドの使用は事故の原因にもなります。注意してください。
  • マットレスの選定
    ベッド&マットレスは、種類が多数ありますので、ベッドの大きさや褥瘡管理の必要性などで選定してください。ただし褥瘡対策のマットレスであっても褥瘡にならないわけではありません。

    エアーマットの場合は、臥床時間が長い場合に褥瘡対策として使用されます。逆にベッド端座位は不安定です。
  • ベッドの高さの調整
    ベッドの高さは、座って膝は約90度曲げて、足が床につく高さ。3〜5cm高くする事もあります。立ち上がりが少し楽になります。

ベッド回り

  • ベッド柵・手すりの選定
    ベッドサイドの手すりのオススメはL型手すりです。立ち上がり動作にも、立って歩くときのバランスにも役に立ちます。座るときも、少し早くから持てるので使いやすいです。

    置き型の手すりはおすすめです。
    レンタルして設置すれば、ベッドは入院前のものを使用することもできます。

    柵に小物カゴを設置する
    メガネやリモコンが置きやすくなります。100均でカゴを用意すると便利です。
かご
結束バンド

ベッド柵のデメリット
テレビが見にくくなります。
寝ながらテレビを見ると、ベッド柵が邪魔です。

  • 滑り止め
    ベッドからの立ち上がり場所に「100均の滑り止めマット」の設置は有効です。
    ベッドから立ち上がるときに、滑ることで転倒します。
滑り止めマット
  • 枕の固定
    ギャッチアップを頻回にする人には、枕固定の方法を検討しましょう。
    「100均の滑り止めマット」を枕の大きさにカットして枕の下に敷くことで、枕がずり落ちないようにできます。
    バスタオルを使用した枕を落ちないようにする方法。
    バスタオルを二つ折りにして、折り目のところで枕を包みます。
    バスタオルの端をマットレスとベッドの間にはさみこみます。
    バスタオルは洗濯もできるので汚れた場合の対応も簡単で良い方法と思います。

布団(ふとん)

「ベッドは嫌です。布団で寝ます。」
セラピストにとって布団で寝るといわれたときに、大丈夫かな?と考える人は多いと思います。床から立ち上がり動作の時に転倒が心配です。

布団のそばに立ち上がり用のベストポジションバーを設置したことがあります。
なるべく、キーパーソンや家族さんにベッドの安全性の説明を行ってベッドを採用していただきたいと思います。

畳の硬さとベッドの高さが利用できるメリットがあります。

照明

照明は、これまで使われていた照明でも良いと思います。
おすすめは、リモコン付き照明
使いやすいので、利用者さんに紹介しています。

寝室と合わせて環境調整をよくするところもあわせてどうぞ

まとめ

  • 階段昇降と夜間トイレの評価は必要
  • ベッドの配置は動線を見て、本人の意向も配慮をする
  • ベッドモーターは必要か
  • ベッド回りを調整

以上、寝室の環境について検討しました。
さらに、動線に合わせて「たちアップ」を配置することやティッシュやごみ箱の配置なども検討すると良いでしょう。
病気や介護度によって、寝室の環境調整は複雑になってきます。
安全な寝室、快適な寝室を考え続けていきましょう。

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