【理学療法士】が紹介 環境で誤嚥を予防する

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家屋調査

楽しいはずの食事が原因で病気になる事があります。
このブログでは、食事、姿勢、補助具から誤嚥を起こしにくい環境を提案します。

家で食事するときは、どの部屋で食事をしていますか?

  • 食卓テーブル
  • ちゃぶだい
  • リビングテーブル
  • ベッドの上
  • 布団の上

食事はする場所によって、ごはんの味も変わってきますね。
広いテーブルでみんなでワイワイ食べると、おいしく感じます。

食事をする場所によって、姿勢が変わります。
高齢者にとっても食事をする場所や姿勢が大切になります。

高齢者は、悪い姿勢で食事をするだけで大変なことになる場合があります。

このブログでは、高齢者が安全に楽しく食事ができる姿勢についてご紹介しています。

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誤嚥(ごえん)

誤嚥とは、食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうことを言います。

食べ物は、口から食道を通って胃に送られますが、間違って気管内に入ることです。
間違って気管内に入ることを防止するために、反射的に「ゴホッ、ゴホッ」とムセて気管内に入らないようなっています。

誤嚥性肺炎という言葉を聞いたことがありますか?

誤嚥性肺炎とは、誤嚥ごえん(食べ物や唾液などが誤って気道内に入ってしまうこと)から発症する肺炎のことを指します。

誤嚥性肺炎の発症には、飲み込みに関係する機能が低下している(嚥下機能障害)ことが背景にあります。肺炎は、近年日本人の死亡原因第3位という高い割合を占めています。入院を要した高齢患者の肺炎の種類を調べたデータによると、80歳代の約8割、90歳以上では9.5割以上が誤嚥性肺炎であったと報告されています。つまり、後期高齢者の肺炎のほとんどは誤嚥性肺炎だと考えられます。

引用:メディカルノート

誤嚥性肺炎の予防には、食事を摂る姿勢が重要であることが知られています。

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食事をする姿勢

姿勢は、誤嚥するかどうかに関係があります。
食事をする姿勢が良ければ、誤嚥をしにくい。
食事をする姿勢が悪ければ、誤嚥をしやすい。

椅子に座って食事をする場合は、椅子の高さが重要になります。

椅子の高さは、膝が90度曲がって床に足がつく高さに調整します。
床に足がついていることも姿勢が安定するためには大切です。
小柄な高齢女性は足が床についていないことがあります。
足元に台を置いて、足をつくようにします。

床に座って食事をする場合は、姿勢が崩れないように特に注意が必要です。
あぐらや正座のときは、背筋が丸くなりすぎないように注意する必要があります。
さらに、身体が横に倒れている姿勢も良くありません。

車いすで食事をする

車いすの場合は、高さの調整が難しいです。
テーブルの高さも調整できない。
このような場合には、車いすにテーブルを付ける介護用品が販売されています。
食事以外の場面でも、作業台としての利用もできます。

車いすの座面はたわみがあります。
良い姿勢を作るには、たわみが無い方が良いです。

座面の断面図

講習会で教えてもらって、座面を平らにするための部品を手作りしていました。

しかし、この商品を使えば、簡単にたわみを無くすことができます。

家で車いすを使って生活する方にオススメ記事はこちら

食事をする場所

食事をする場所についてご紹介します。

明るさ

食事をする場所は、明るさが必要です。
食べるは、「食べるものを見る」ところから始まります。
色、つや、形、盛り付けを見て食欲がわきます。

視力や視野が低下している高齢者がいます。
暗い部屋の場合は、食事をする部屋が明るくなるように、照明をつけます。
暗い場所で食事をすると、口に何が運ばれているか分かりません。

ビビ
ビビ

目隠しをして口に食べ物を入れてみてください

硬さ、温度、形がわからないから、味わうどころじゃない。

おいしい食事は、見て食べることが大切ですね。

温度(室温)

温度も重要です。

ここでは、食事をする場所の室温について注意してください。

夏場に熱い部屋で食事をすると、食欲がでません。
冬に寒い部屋でも同様です。

食事時間は人によって違いますが、食事の15分から30分の間、快適な室温に調整してください。

食べる机の高さ

食事をするテーブルの高さは、注意が必要です。
口の位置に対して高いテーブルは、手が動かしにくく食べにくい。
口の位置に対して低いテーブルは、背中が丸くなり呑み込みが悪くなります。

食べるときは、顔が上を向かないようにしてください。

顔が正面を向く事が絶対ではありません。
背中が丸くなった高齢者では、顔を正面に向けると、アゴが上がった姿勢になります。
背中が丸い人の飲みこみは、少し顔を下向きにする方が良い場合があります
誤嚥をしやすくなっているかもしれません。
食事の時にムセが多いようであれば、姿勢を変える方が良いかもしれません。

食べこぼし

食べこぼしをすることは、誤嚥には直接関係がないかもしれませんが、介護には大きく関係します。

病院では、エプロンを付けて、汚れないようにしています。

食べこぼしの原因として、姿勢をチェックする必要があります。

座っている姿勢が、後ろに傾いているときは食べこぼしが増えます。
テレビを見ながら食事すると、食べこぼしが増えます。

はし スプーン

スプーン

食べやすい食器で食べることも大切ですね。
一口量を調整するために、スプーンは大きさに注目してください。

  • このスプーンは、持ち手が太くなっており、手の不自由な方にも使いやすくなっています。
  • 小サイズなので、口に入れすぎを防止できます。
  • 先の部分が曲がるので、こぼさずに口に運びやすくなります。

はし

うどんは、長い麵のままたべたいなぁ

お箸(はし)は、手の不自由な方でも使いやすい商品が販売されています。

福祉用具としてもたくさんの種類のものが発売しています。

筋トレ

誤嚥の予防には、口やノドの機能が大きくかかわります。
ノドの筋力が低下している場合は、口やノドの筋トレをします。

  • 口の体操は、「大きく口を動かす」「舌を上下左右に動かす」など
  • ノドの筋トレは、仰向けに寝て、首を持ち上げ、へそをのぞき込む運動があります。

まとめ

誤嚥を防止するために、できることがあります。
ゆっくりよく噛んで食事をすることが大切です。
脳卒中の後遺症で食べ物の大きさや硬さを調整する方法もあります。
誤嚥予防のため“とろみ”は安易に使用しないことをお勧めします。
とろみを使用する場合は、医師にご相談ください。

今回は、理学療法士の視点から誤嚥予防の方法をご紹介しました。
調整できるところから取り組み、誤嚥予防をしていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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