高齢者住宅の改装・改築・改修のポイント

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家屋調査

ブログでは、高齢者の住宅改修提案をするときに、リハビリ職が注意するポイントを紹介しています。

このブログを書いた人

ビビ
ビビ
  • 理学療法士、宅建士、訪問リハビリ10年、病院5年、不動産業10年
  • 多数のサービス担当者会議に出席
  • 不動産業営業からPTに転職し、訪問リハ&住宅改修情報を発信中
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安全な生活

 住宅改修の目的は、安全な生活を送れるようにすることです。

ケアマネジャーさんや福祉用具業者さんからの提案を参考にしつつ、病院での様子を総合的に判断して、安全性を第一に考えてください。

転倒を繰り返す高齢者が非常に多く、骨折がなかった場合は受診もしません。
訪問リハビリで利用者さんの転倒報告を聞く確率は90%以上です。
それも退院直後が最も多いです。

住宅改修では対応できない転倒もありますが、対応できたと思う事もあります。

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転倒リスクを考慮して住宅改修の提案

高齢者の生活に運動や活動は大切です。
生活の中で、しっかり身体を動かすように提案しますね。

高齢者は、長時間座っていることが多いです。
ベッドから離れるように提案する。
不便とわかっていても、これまでの生活様式を変更しない場合などがあります。

動く環境を選択するときは、安全性に十分配慮してください。
転倒の危険性を考慮して提案してください。

  • 薬を使用している。
  • 寝起きに痛みが出現する。
  • 暗い部屋ではバランスが悪くなる

24時間の状態を把握して提案します。

将来にも責任を持てる提案をする

徐々に体力が低下する事や、身体の調子が変化することもあります。
退院後に、元気に回復される方もいます。逆に悪化する場合もあります。
たくさん設置した手すりが、車椅子の邪魔になる事があります。
その都度の改修が必要になる場合は、レンタル品や変更に対応できる物品の提案をおすすめします。

安楽に生活できる住宅を提案する

住宅改修は、リフォームと捉えてこれまでの動線や生活家電の見直しも良いと思います。

例えば、

  • 家電の配置を変更する
  • リモコン付きの照明に変更する

高齢者の住まいは古い家電がたくさんあり、使えるからずっと使っているケースもあります。

介護しやすい環境に調整する

寝室のベッドは端に置いている事は多いです。
部屋の真ん中に配置すると、上下左右から介護できる事もあります。

介護者さんの負担軽減はとても重要と思います。
長期の介護は疲労やストレスの蓄積になります。

外部サービスのことよりも、介護者への聞き取りや不満などの解消も環境に反映できるように調整していきます。

同居の家族ことも考えて提案する

患者さんや利用者さん本人は使いやすい。
しかし他の家族が使いにくいとなれば、慎重な検討が必要です。
その家で生活する全ての人の事も考えましょう。

失敗例

屋外に手すりを設置して、道路まで安全に移動できるように提案
手すりができたため庭や家の周囲に行けなくなってしまった。

費用を意識して提案する

提案は現実的かどうか。
提案する住宅改修や福祉用具の金額はチェック。
介護保険を利用する場合

  • レンタル品の負担額(設置型手すり)
  • 購入品の価格(バスボード・ポータブルトイレ)

2階に上がるときに、昇降機があれば便利です。
しかし、昇降機の設置は大きな費用がかかります。費用対効果を慎重に検討しましょう。

最大限の改修は(案)として伝える

住宅改修の提案

わかりやすく提案する

  • 必要な箇所
  • 出来れば行った方がよい箇所

提案のすべてを行わないといけないと勘違いされる利用者さん家族もおられます。

進行性の病気の場合、次の住宅改修や福祉用具の提案を行う。

数多くの患者さんを見てきた、医療従事者の強みになります。

退院した後の患者さんの事を追跡してきた人にしかできない、特別な能力だと思います。

目の前の事しか見ていない医療人には、このようなに考える力は身につかないと思います。

家族も意見や希望があり、提案も考えている

家族関係を考慮して、キーパーソンの意向は大切にする。
患者さんを第一に考えた提案は大切です。

しかし、患者さん・利用者さんの事を考えているのは、家族さんも同じです。
一生懸命に生活のことを考えている、家族さんから提案が出てくることがあります。

療法士とは異なる視点で考えているので、意図や思いは聞き取って検討する必要があります。
入院前の生活パターンを知っている大切な視点です。

セラピストだけじゃない関係者の意見も重要

セラピストは身体機能や能力、ADL について評価し訓練を行ってきた自信があると思います。

「できること」と「できないこと」、「安全なこと」と「危険な事」は評価していると思います。

しかし、在宅の生活は見えていないことがたくさんあります。
ケアマネジャーさんや福祉用具業者さんは、逆に在宅生活や介護をたくさん見てきたスペシャリストです。
協力する事が大切です。

意見や提案は積極的に出し、患者さん·利用者さんの在宅生活を豊かなものにしましょう。

ケアマネージャーさんや福祉用具業者さんにも、経験豊富で良くできる方もいると思います。
セラピストよりも、どんどん住宅改修や福祉用具について話しを進めていく方もいます。

良い提案は賛同して、よくない提案には、丁寧な対応で改善案を提示しましょう。

セラピストとして勉強をしてより良い提案をしようと意気込み訪問したら、自分以外の関係者がどんどん話し進めていたらおもしろくないでしょう。
冷静な対応と礼儀正しくしましょう。

家屋調査が終わった後にすること

関係者には報告しましょう。
家屋調査の内容は、療法部の責任者や管理職に報告してください。

さらに主治医や看護師さんや担当のスタッフさんと情報共有してください。
「玄関の段差に、手すりをつけることにしました」
「屋内は歩行器で歩けそうです」

病院内のチームで退院支援に取り組んでください。

退院日まで、明確な目標をもってリハビリをがんばりましょう。

家屋調査後にお礼をする

関係スタッフさんには、お礼を伝えましょう。

関係スタッフの、車の手配、時間調整、ケアマネジャーへの連絡の結果、家屋調査が実施できたと思います。

セラピストの力は、その中の一部です。

これからも、一緒に在宅復帰、在宅生活の支援に取り組みましょう。


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まとめ

リハビリスタッフが、住宅改修提案を行う時に注意する事

  • 安全な生活環境の提案をする。
  • 将来も考えて提案する。
  • お金のこともチェックする。
  • 家族の意見も大切にする。
  • チームワークを大切にする。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。


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