高齢者の買い物リハビリ 付き添いのポイント

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家屋調査

買物弱者・買物難民という言葉を聞いたことがありますか?

買物弱者とは、「流通機能や交通網の弱体化とともに、食料品等の日常の買物が困難な状況に置かれている人々」を指す

引用:経済産業省

訪問リハビリでは、買物に行けない利用者さんに買物練習をすることがあります。
病気や怪我で、買物施設に行けなくなった人を再び行けるようにするリハビリです。

買物難民・買物弱者からの脱出です。

このブログでは、理学療法士が買物練習で注意しているところを紹介します。

ブログを読むと、付き添いの人は高齢者を買い物に連れていくときの注意ポイントがわかります。


リハビリ専門家でなくても、親の買物の付き添いや、買物介護のポイントがわかります。

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買物難民・買物弱者データ

• 日本全国の買物弱者数は約700万人と推計され、前回調査(平成22年度)と比較すると増加傾向にある
• 買物弱者問題は既に顕在化している農村・山間部のような過疎地域に加え、今後都市部などでも顕在化することが予測される

参考:経済産業省
出典:経済産業省

現在は、買物弱者応援マニュアルv3.0が作成されており、行政も買物弱者に対する取り組みを行っている。今後も買物弱者を救済する取り組みの向上が期待したい。

買物弱者になる原因は、高齢化の単身世帯の増加で、「買物を依頼できる人がいない」「外出が困難」が挙げられております。

もう一つの意義

買物は、ストレス発散になる人は多いです。

  • スーパーに行って、品物を見て、欲しいものを選ぶ。
  • 毎日行っていた生活を取り戻す。

そこに満足感があります。

「買物は行ってくるから、家で待っていて」よりも
「一緒に買物に行こう。一緒に欲しい物選ぼうね」
お出かけが少なくなった高齢者にはうれしい声掛けです。

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買物に行く準備

リハビリでは、一人で買物に行くことを目標にします。
家族と一緒に買物に行くときは、必要ないことも含まれています。

買物に行くときの準備

  • お金
  • 移動経路や方法(徒歩or交通機関)
  • 荷物を入れるカバン

若い方はキャッシュレス決済できますが、高齢者はほとんど現金決済です。
財布やお金の管理方法も確認します。

移動経路や方法

移動経路について、どの道順んでいくのか想定して交通量や段差を確認しておく必要があります。

最短距離であっても、階段がある場合は通れないかもしれません。

電車・バスを利用する場合は、ダイヤを確認して、所要時間を想定します。

移動中

準備をして出発するときには、歩行補助具について検討します。
帰りの荷物を考慮して歩行器を選択する場合があります。

歩行器を使用するメリットについて解説しているブログはコチラ

買物に行くまでの注意点

  • 交通量の多さによる危険性
  • つまづきやすい場所 滑りやすい場所
  • 坂道
  • 青信号の長さ
  • 休憩場所

同伴者が一緒に歩いて、道中の安全性は確認することができます。
危ない場所だと感じたら、利用者さんに説明します。

利用者さんと一緒に歩いているときは、通行人とぶつかることが無いように注意してください。
二人で歩くことが多いので、歩道に広がってほかの通行人の邪魔にならないように気を使うところです。

電車 バス タクシー

「電車やバスは乗り降りができる」だけではありません。

降りる駅や停留所の停車時間は短いです。

電車・バスの注意するポイント

  • 立つ動作に時間がかかる
  • 歩き初めにフラフラする

高齢者の方はゆっくりと動かれますので、下車する駅や停留所前から声掛けをして降りる準備をしてください。

タクシーの場合は、下車する動作で転倒しないように、同伴者が先に降りて介助する方が良いです。

降りる駅や停留所の前から下車の準備を始めなければなりません
揺れる車内で立って歩くときの介助を想定しておく必要があります。

スーパーでお買い物

買物施設でトイレベンチの場所は、確認した方が良いです。

トイレの場所は事前チェックしておくと安心です。広めの手すりの付いたトイレが必要な高齢者の場合は事前チェックしておきましょう。

ベンチの場所は休憩のときに必要です。夏場は、水分補給をする場所として大切です。

店内では、【商品を手に取り、買物かごに入れて持ち歩く動作】を見ています。

危険なポイント
  • 高い商品棚や低い場所の商品に手を伸ばし、身体がフラフラする場合
  • 重い商品(牛乳パック1㎏商品)を持つとフラフラする場合

ショッピングカート

杖で歩いてスーパーまで行き、お店の中はショッピングカート使うと便利です。
店内を荷物持たなくても歩けます。ショッピングカートで歩いたら、スイスイ歩ける人はよくいます。

ショッピングカートでスイスイ歩けるなら、日常生活でも歩行器の使用を提案することがあります。

レジ

リハビリで買物練習をするときは、気になるポイントです。

レジで支払いをするとき

  1. 財布をカバンから取り出す
  2. 財布を開いてお金を取り出す
  3. 支払いをする。
  4. お釣りを受け取り、財布に入れる
  5. 財布をカバンに入れる。

高齢者は、現金で支払いをする方が多く、カードで支払いができれば簡素化することができます。

レジで後ろに行列ができるとアセります。

帰り道

帰り道のポイントは、荷物をもって安全に歩くです。
買物に行くときに準備したカバンが適切かどうかを確認しています。

荷物をもって歩くと、フラフラする人います。

歩行器を使用している人は、荷物を積むと歩く感じが変わる人がいます。
さらに、歩行器の場合には、溝ふたや段差、凸凹で歩行器の車輪が挟まったり、重くなった歩行器が坂道で加速することなどもあります。
ご注意ください。

実話 カートで買物練習 【百貨店に行きたい】

普段からカートで外出している利用者さんからの依頼

百貨店に買物行きたいわ

同僚のT君(理学療法士)が行った、百貨店での買物練習をご紹介します。
カート

カートで店内を移動する練習・実際に買物するリハビリ

そこで、T君は百貨店側に迷惑にならないか、伺いの電話をしました。

T君
T君

○○病院のリハビリをしている理学療法士Tです。
○○百貨店さんにカートで買物に行く練習を行ってもよろしいでしょうか?

買物練習の日時や内容を説明して、百貨店側に了解をいただきました。
了解をいただいた後日、百貨店の売り場責任者の方からお電話をいただきました。

責任者さん
責任者さん

買物練習は、気をつけてお越しください。また買物に不便がありましたら係の者に申しつけください。

買物練習の許可いただきました。

T君
T君

ご迷惑をおかけします。宜しくお願いします。

責任者さん
責任者さん

いろいろな方に買物をしていただきたいと思いますので、今回の買物練習で店側への要望や改善がありましたら教えてください。

百貨店さんから、温かいお言葉をいただいて無事に買物練習をすることができました。

利用者さんは、目標にしていた百貨店での買物ができて自信をつけることができました。

この時は、うまく買い物ができて良かったです。
皆さんの行かれる商業施設で商品陳列や配置によって「買物が不便」と感じるとき
【お客さんにあわせてレイアウトを変更する】
お店側の協力があれば、お店も変わるかもしれません。

まとめ

今回は、買物練習のリハビリ、付き添いのポイントについてご紹介しました。
理学療法士が、買物に行くときの注意点や特に注目しているところを紹介しました。

  • 屋外の移動を安全に
  • 店内で休憩場所やトイレの確認
  • 荷物を持って帰る

このあたりに注意をして一緒に買物に行く練習をしてみてください。
自信がついてくれば、御一人で行くことができるでしょう。

一人でも買物弱者・買物難民が少なくなることを願っております。

皆さんと周りの高齢者にとって一助になれば幸いです。


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