関節リウマチにより、関節が変形し痛みやこわばりを感じながら生活している方は沢山います。
歩行困難の中には足の関節にかかる負担が大きく、痛みが出現している方がいます。
このブログでは、痛み無く歩けるように、住宅改修や福祉用具の紹介をします。
ブログ書いた人
- 理学療法士・宅建士・簿記2級・福祉住環境2級
- 訪問リハビリ10年・病院5年
- 不動産業営業からPTに転職し、訪問リハ&住宅改修情報を発信中
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関節リウマチ概要
自己免疫疾患とは、異物(ウイルスや細菌)から体を守るためにはたらく免疫システムに異常が起きる病気です。免疫システムに異常が起きると、正常な組織を「異物」とみなし、本来攻撃する必要のない自分自身の組織を攻撃するようになってしまいます。
自己免疫疾患では、免疫システムの異常によって本来正常な自分の組織を攻撃しているため、体のさまざまな部分で炎症が起きています。なかでもリウマチは、特に「関節」で炎症が起きる病気です。
引用:メディカルノート
原因
関節には、骨と骨がスムーズに動けるようにするために重要な「滑膜かつまく」という組織があります。リウマチではこの滑膜の中にある物質(たんぱく質)の構造が変わってしまうことが引き金となり、炎症が起きていると考えられています。
引用:メディカルノート
症状
関節リウマチの主な症状は、関節のこわばりや関節の痛み・腫れです。関節のこわばりとは、
引用:メディカルノート
関節が思ったように動かないことを指し、更年期の人やほかの病気の人でもみられることがありますが、関節リウマチでは通常1時間以上と長時間続くことが特徴です。
治療
関節リウマチの治療の原則は基礎療法・薬物療法・リハビリテーション・手術療法です。治療の選択は、病気の重症度・合併症・日常生活の不自由さなどを総合的に判断して行います。関節リウマチの関節の破壊は、発症して2年以内に急速に進行することが分かっています。一度破壊された軟骨・骨・関節は元に戻すことができないので、早期診断・早期治療が重要になります。
引用:メディカルノート
リハビリテーション
関節の機能(関節の動く範囲と筋力)を保つためのリハビリテーションも有用です。関節の変形や保護、日常動作の助けのために頸椎けいついカラーや足底版などの装具を使用することもあります。
引用:メディカルノート
生活しやすくなる工夫
関節リウマチの方は、発症後徐々に進行していく方がいます。進行に合わせて、工夫をして快適に暮らせるように調整されています。
痛みが強いときの対処法や道具を使いやすくなるように調整している方もいます。
身近な方や利用者や患者さんで関節リウマチの方には、手順や方法を聴くと勉強になる事は多いです。
家の中の歩行で気を付けていること
歩行能力によって補助具の使用や手すりなどの福祉用具の設置場所も異なります。
関節リウマチの方が在宅で歩行補助具(杖や歩行器)必要な場合があります。
使い始めるのは、足に痛みを伴う変形が出現し、歩行バランスが悪化したときです。
本人は、「まだ大丈夫」「何も使わずに歩ける」と考えている人もいますので、強制することなく、福祉用具の提案をすることが大切です。
荷重を分散できる杖を提案
ロフストランド杖
手で杖を持つだけでなく、肘の下あたりでも支えを作ることで荷重を分散します。
手への負担を軽減します
プラットホーム杖
別名リウマチ杖と呼ばれ関節リウマチの方の手や手首への負担を軽減する杖です。
肘から先で支えることで、荷重の分散をします。
杖を使うデメリット
紹介したロフストランド杖やプラットホーム杖は、T字杖(一本杖)よりも大型で重量もあります。
ベッドサイドだけでなく、移動先に置き場所やスペースを必要とします。移動中だけでなく保管方法も検討しましょう。
体重をかけて使える歩行器
歩行器は杖に比べ、さらに大型になりますが、両手使用するため扱いやすいのが特徴です。
トイレや洗面所の中まで使用することができない場合があります。目的の場所近くまでは移動できますが、オールマイティではありません。
アルコーSK 型ミニ
両手の肘から先を乗せて歩行するため、安定性が高いです。私も在宅生活において提案を行った経験がります。介護用品でレンタルが可能ですので購入はお勧めではありません。
購入を検討する場合においても、レンタルして移動のしやすさを確認してから購入してください。
家の大きさや形状によって使用しにくい場合があります。また段差にも弱く自宅内の段差を越えること難しいと思います。高齢者住宅や、バリアフリー対応のマンションでは、非常に使いやすい福祉用具の一つです。
フレンドⅡ
このフレンドⅡも、肘置きのついた歩行器です。
屋外でも使用できるタイプの歩行器です。
屋外の使用は、段差などの昇降は難しい場合があります。使用する屋外は、段差や坂道を確認してから使用してください。
手すりの特徴を知って提案する
関節リウマチの症状では、手指の変形が多く表れます。
手すりは、設置場所だけでなく形状も提案します。
一般的には、手すりは直径2.8~3.5センチが握りやすいとされています。
握れない場合には、手を置きやすい形状がおススメです。
手すりの形状は、丸型、楕円型など様々な種類があり、手すり握りの直径も太いものや細いものがあります。
35型手すり
一般的な手すりです。
グリップ付き手すり
手すりに握りやすいように凸凹がついています。握り心地がよく手にフィットします。
手すり用グリップ
手すりに取り付ける部品
グリップ付き手すりよりも、引っ掛かりができますので、滑り防止用です。
手の大きな人は、グリップを握りることで、力を入れやすくなります。
私の使用例
トイレの縦手すりに設置すると、軽く立ち上がりができる印象でした。
平型手すり
関節リウマチの方におすすめ
上の面が平らな形状の手すりです。
指の変形によって、手すりを握ることができない方は、手や肘を乗せるように使用していただくことができます。
トイレ手すり
便座からの立ち上がり動作で手すりを握らずに、肘を置いて支えに立ち上がる形状のものが販売されています。
肘から先を置くことができ、押して支えにすることもでき、指をかけて動作をすることができます。
トイレ内レンタル手すり
これは、天井から床までの設置型手すりです。(通称:ベスポジ)
手指の変形で手すりを握りにくい方は、このバーに腕を引っかけて立つ座るをすると便利です。
通常の手すりの位置より、少し壁から離して設置することで腕を通すことが可能になります。
バーの位置調節ができるメリットが活きてきます。
家の中で靴をはいて生活
足の裏や足の指に変形がある患者さんは、病院に入院中は靴を履いて、院内を移動しています。自宅退院後は靴を履かずに、自宅内を歩くことが多いと思います。
床がフローリングだと、骨の突出している部分が当たり、痛みが出ることがあります。
このような場合は自宅でも靴を履くことをお勧めします。スリッパを履く人もいますが、転倒のリスクを考えると足にフィットする靴(踵を踏まない)がおススメです。
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靴を履いても痛む
足の変形の程度によっては、靴を履いて歩いても痛む方がいます。
過去に私が対応した事例を紹介します。
まとめ
国内で、関節リウマチ患者は約70万人いると言われています。
手や足の変形、毎日の痛みとのつきあい、日常生活においても大変な方もたくさんいます。
関節リウマチの診断がなくても、家の中の歩行や移動が困難になる方は沢山います。
安全に歩くために、必要な福祉用具の活用、住宅改修が必要です。
- 杖・歩行器を提案
- 手すりを設置して伝い歩き
- 福祉用具の形状や目的もこだわって提案
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このブログが、家の中が歩きにくくなった方のお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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